火山性ガラス質材料とは
JIS A5440 火山性ガラス質複層板(VS ボード)の改正について
2009年7月20日に標記JISの改正が公示されました。
改正の趣旨
近年、内装化粧材、型枠、軒天井材、調湿内装化粧材などへVSボードの用途が広がってきています。各用途における使用者の該当製品の選択を容易にすると共に、要求される品質の試験項目を整理するために、製品の種類を密度区分、普通板及び化粧板に分けると同時に、試験方法についても見直されました。
これに伴い、新たな試験項目を付け加えるとともに、引用規格の改正又は廃止による規格間の整合化、及び「JIS Z 8301規格票の様式及び作成方法」の改正に伴い、規格様式の変更が行なわれました。
※この改正は(一財)建材試験センターに設置されたJIS改正原案作成委員会で行なわれました。
主な改正内容
1. 適用範囲
- ・OAフロアーが削除された。
- ・主な使用原料に無機粉体(フライアッシュ・炭酸カルシウム)が追加された。
- ・JIS A 9504人造鉱物繊維保温材に規定する無機繊維へ用語が修正された。
2. 区分の変更
化粧加工の有無による区分
普通火山性ガラス質複層板
F
普通板/化粧加工なし
化粧火山性ガラス質複層板
K1
化粧加工板(樹脂処理系)/
熱硬化性樹脂含浸紙、熱可塑性樹脂シート、印刷、塗装、焼付け、型押し(凹凸など)など/化粧加工なし
K2
普通板/単板オーバーレイ、アフターコート紙など
密度による区分
A-1
内装下地、軒天井材、天井下地材、化粧下地、パネル中しん、簡易間仕切りなど
A-2
調湿建材など
B
構造用内外装壁下地材、非構造用下地材、化粧下地材、内外装壁材、床下地材、屋根下地材など
C
打込型枠、化粧下地など
3.試験方法
- ・養生条件下で恒量となりやすい材料特性を生かし、試験片の養生は温度20℃±5℃、相対湿度(50±10)%で24時間以上に修正された。
- ・全ての製品種類において、難燃2級以上又は発熱性2級以上で合格となった。また、附属書Aとして発熱性試験及び評価方法が追加された。
4.耐衝撃性試験
- ・旧規格の独自の砂袋衝撃試験方法は精度にかけるため、JISの鋼球落下試験に変更された。
- ・耐衝撃性の性能は受渡当事者間の協議によるものとなった。
5.化粧火山性ガラス質複層板の性能
- ・ホルムアルデヒド放散量については0.3mg/L(F☆☆☆☆)以下となった。
- ・難燃性2級以上又は発熱性2級以上となった。
- ・表面性能として、耐酸性、耐アルカリ性及び耐変退色性が設定された。ただし、化粧加工区分K2(単板及び化粧紙系)については耐候性を付与しないため、適用されない。
- ※日本産業標準調査会JIS検索で閲覧ができます。(「JIS規格番号からJISを検索」に「A5440」と入力して一覧表示ボタンを押してください)
- ※規格票の購入については書店または(一財)日本規格協会へお問合せください。