火山性ガラス質材料とは
シラス・白土
火山国日本では、日本列島の各地に火山噴出物が堆積しています。二酸化珪素を多量に含んでいる火山噴出物は、火山ガラス質岩と呼ばれています。白土、シラスといわれる砂状のものや、比較的、粒径の大きい火山礫、軽石といわれるものなどがありますが、その成分・形状・粒度の均質性に注目され多方面に利用されてきました。
身近なところではクレンザー、園芸培養土等、粒径の大きいものは、グランドやゴルフ場の透水層として地面下に敷設されています。古くは精米時にも利用されていました。又、その純白さのために造園の演出にも広く利用されてきました。
これら産業用途以外に、紙粘土やガラス工芸品にも利用されています。発泡品を使った紙粘土は、従来の土粘土には無かった軽量性・細工の容易性・ひび割れが出ない・着色性の良さ等の長所を持っていることにより、広く利用されるようになりました。又、白土やシラスを利用したガラスは、普通のガラスとは異なり独特な色調を呈することから、ガラス工芸品として利用されています。
シラス
軽石
シラスを利用した各種製品
シラスの採掘現場
採掘跡地は田畑、宅地、果樹園等として利用されています
砂礫状の火山噴出物以外にも、二酸化珪素(Si02)が含まれている岩石状のものがあり、これらは含有する水分(H2O)の量により黒曜岩、真珠岩、松脂岩と呼ばれています。
これら火山性ガラス質たい積物の日本各地での分布状況は、下記「火山性ガラス質たい積物分布図」のようになっています。